チラリとポロリの美学

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「洗ったら?」 体を洗い終えて、また私の体育座りの両端に大股開きで足を開いてご対面で湯船に浸かる藤木から言われて首を振ったべ。 「そこでそうやって小さくなってると、僕がエリーを見られないじゃん。」 ニコニコ笑う藤木の顔めがけて、お湯をパシャンっと弾いてやったべ。 「うわっ、やったなっ。」 藤木からも私に向かってパシャン。 それに応戦してまたパシャン。 最初はパシャン、パシャンと可愛らしく諍いを起こしていたけれども、次第にヒートアップして二人で顔がビッチャビッチャになるまで、お湯を掛け合った。 「プッ、あははははっ。」 「ふふふふふっ。」 なぜだか、おかしくなってきて顔を見合わせて笑った。 「今日のところは、いいや。僕、先に出るからゆっくりしておいで。エリーの荷物、脱衣所に置いておくからね。」 「ありがと。」 ザブンと立ち上がった藤木を凝視。 性格には、藤木の体の一部分を凝視。 もっと言うと、ご神木を凝視。 「エリーのエッチ。」 笑う藤木に言いかえす私。 「目の前にぶら下がってたら見るってば。」 「食べる?」 「・・・寝る前に。」 「やっぱりエッチじゃん、あははっ。」 楽しそうに笑って、お風呂場から出て言った藤木。 お風呂場の向こう側にぼんやりと浮かぶ藤木のシルエット。 一緒にお風呂に入ったんだべ。 なんか、楽しかったし面白かったべ。 いちゃいちゃとか、変な雰囲気になったりせずに、純粋に面白かったなぁ。 藤木って、不思議な人だべ。 普通、こういうシチュエーションだったら、なんか致しそうな感じだべ? 普通に爽やかエロを発揮しただけだべ。 やらしーこと言ってる割りには、健全って不思議だ。
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