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青ジャージの私とあずき色ジャージの藤木。
誰か黄色のジャージが加わったら信号機だべっ。
でも、そんな三角関係はいらないなっ。
ひとしきり腹を抱えて笑ったところでコージー宴会部長からさらなる命令が下った。
「ジャージも着たし、ランニングしながらスーパーに行こう。」
マジか!?
このジャージでか!?
いい大人がか!?
数々の疑問が頭の中に湧いてきたけど、面白そうだべと思う気持ちと宴会部長の命令は絶対だからなと思って、敬礼した。
「ぶっ、嫌がるかと思ったのに、さすがエリーだ、はははっ。」
嫌がって良かったんかよっ!!!
心の中で突っ込んで玄関でスニーカーを履いたべ。
そして藤木の家の物置スペースを抜けて、道路だ。
寒いから、すでにその場でランナーだ。
「コージー宴会部長、隊列はどうすればよろしいでありますか?」
「縦列なんて嫌だから並走して。」
「ラジャ―!!!コージーのブラジャー!!!」
「もうっ、外でソレ、言わないのっ。」
宴会部長のはずなのに、貫録がないべ。
そして、怒った顔が可愛くて一人でにやにやだべ。
「えっさ」
「ほいさ」
「エッサ」
「ホイサ」
「あーか」
「ジャージ」
「あーお」
「ジャージ」
「えっさ」
「ほいさ」
「エッサ」
「ホイサ」
いつもの掛け声に一捻り加えたつもりだったけれども、普通にノッテきた藤木。
さすがだべ。
掛け声も乱れずに道を走るべ。
寒いし、通行人も全然いらっしゃらない。
せっかくジャージーズになってるのに、これじゃぁ意味がないべ。
早く人目に触れるスーパーに行きたくて、こんなゆっくりなスピードではダメだと思ったべ。
「宴会部長、スピードアップでありまっす。フォーーーーーーーー!!!!!」
「よしきた、僕も!キーーーーーーーーーーーーーン!!!」
「ぶっはっ・・・・。」
やられたべ。
まさか藤木の口からそれが出るとは!!!
しかも、手の位置が体の横で広がってる恰好!!!
絶対にあのアニメを意識してるべっ!!!
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