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藤木がまな板の上でニギスの腹を開いて内臓を取りだしてるのを見つめつつ。
「内臓がないぞー。って魚が言ってるギョピッ!!!」
と言ってやったらプルプルっと震えてる。
シメシメだべっ。
「エリー、笑かしてこないでよ。手元が狂ったら大変でしょ。」
「うん、ごめんごめん、コージーの指が切れて今夜の楽しみが減ったらダメだね。」
「うん、お魚がおかしな風に切れたら悲しいしね。」
話しが噛み合ってないべっ。
そんなに魚が大事かよっ!!!
魚と私とどっちが大事なんだなんてつまんないことは聞かないべ。
「魚とタマゴ、どっちが好き?」
「……‥‥・・・。」
悩んでるってことだべっ!?
こんなこと言ったらアレだけど、そこまで悩めるほど、好きな食べ物なんてあるか?
私はないべっ。
羨ましい気がしてきた。
「そんな質問しないでよ。どっちかを選ばないとダメなんて意地悪でしょ。」
ウホホホホホホホ。
ただの質問で、意地悪とまで言われたべっ。
「じゃぁ、一番好きな食べ物って何?」
「う~ん・・・いろいろ好きだから困るなぁ。好きな魚だったら」
「サーモンでしょ。」
藤木の言葉を奪ってやったべ。
「あれ?僕ってエリーに教えたことあったっけ?」
あれだけ好き好き光線を出してたら分かるっつーの!
「ぶっ。好きな人の好きな物をそのまま好きになってしまうタイプだからさ、私。」
それで、自分ってモノがなくなっていくような恋愛をしていて最後にフラれるのがパターン。
「へー。好きな人の好きなモノを好きになるって、いいね。同じ趣味を楽しめそう。」
口を動かしながらも会話もしてくれる藤木。
同じ趣味。
藤木の趣味は、ブラ!!!
私の趣味は藤木のブラを見たり触ったり、脱がしたり!!!
ぴったりだべっ。
相性抜群!!!
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