ラストスパート準備 走るよ 師走

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メヒカリのくせに、生意気だべ。 そして、こやつらを揚げたらアカシャエビも揚げないといけないべ。 このぅ。 メラメラと怒りの炎を藤木に分からないように燃えたぎらせて、メヒカリに呪いをかけてやる。 「エリー、こっち向いて?」 藤木の声に順々な犬のように振り向く。 私の口元に差し出された揚げたてほやほやのメヒカリ。 条件反射。 はふはふしながら食べたメヒカリは、想像よりも美味かった。 見た目、ちょっとどうなのかなって感じなのに。 人は見た目じゃないってか。 魚も見た目じゃないってか。 「まいう~!!!」 ふっと笑って、新しいメヒカリを藤木もはふはふしながら食べてるべっ。 「うん、まいう~。今日のはエリーと食べてるから格別だね。」 ウホホホホホ! そんな私を喜ばせるようなことを言っても、何も出せないべ。 仕方がない、後から藤木を悦ばすべく頑張るしかない。 鼻息も荒く私が不埒なことを考えてるなんて、きっと微塵も思ってないあの顔。 私は、今、煩悩の塊だべっ。 世の中、今の私のやる気くらいにやる気に溢れていたら、少子化なんかにゃならないぜっ!!! 言い過ぎだな。 ちょっとほら吹いた感じ。 「はい、エリー、それ、全部入れちゃって!」 藤木の指示に従って、メヒカリをお鍋に入れる。 そして、アカシャエビに粉をつける。 チロチロと動いてるアカシャエビもいらっしゃる。 生きたまま、推定180度の高温の油の海に泳がされることを想像すると可哀相だべ。 美味しく食べてあげるからね、合掌。
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