ラストスパート準備 走るよ 師走

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ビクッとした。 藤木が私の肩に唇をくっつけた。 これは所謂、口付け、接吻、キスの類だ。 「ふふふっ。」 変な気分になるから、やめて欲しい。 だけど、このまま流されてみたい気もする矛盾。 「こんなところでがっついていたら、いつまでたっても夕飯が食べられないよね。出ようか。」 藤木の言葉に、藤木よりも先に立ち上がった。 下心のなせるワザだべ。 藤木よりも先に体を拭いて、着替えてしまえば、藤木のオンリー下着姿小悪魔バージョンを堪能できるべ。 「先に出てるから、40秒で支度するからっ!!!」 「ぶはっ、おバカさんだな。後から出てくからね、40秒後で。」 自分で40秒とついつい言ってしまったから、大急ぎで体を拭いて下着を装着。 そのとき、風呂場から藤木の登場!!! 「残念、着ちゃったのか。」 頭の先から足の先までをゆっくりと舐めるように見るのはやめてくれたまえ。 そう思いつつ、ジャージを着た。 そして、脱衣所の入口のドアのところに直立不動で、藤木観察を開始。 お風呂の中では堂々としていたのに、ここでは私に背を向けてる。 いいけど、見えるって話だ。 足と足の間から、何かが見えてるべ。 ご神木ではなく、柔らかそうな付属品が。 ここはひとつ、小学生の夏休みの宿題、アサガオの観察日記みたいにじっくりと観察しよう。 藤木がこちら側に背中を向けているのを良いことに、そっとその場に座って、足と足の間を凝視!!! ウホホホホホホホホ。 自分にこんな変態な趣味があったとは知らなかったべ。 思い出してみても、そんな体の隅々まで見たいと思う欲求って湧かなかったのに。 ブラ男の藤木に影響されて、私もちょっと変態気味に成長してしまったかな。 フォー。 
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