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度重なる私の波状攻撃を受けても、藤木のお魚LOVEな気持ちを覆すことにはならずに、お風呂の前に作った唐揚げのみならず、生野菜サラダにスモークサーモンを散らしたモノまで作りよった。
そして、スーパーで買っていた砂肝も炒めていたべ。
もちろん、ブリのお刺身も。
今夜は食い倒れか!?
食い倒れたら、最後のデザートの藤木を食えなくなるべっ!!!
私の気持ちを知ってか知らずか、鼻歌混じりで用意に余念がない藤木。
尊敬だべ。
私なんて煩悩に余念がないっていうのに。
週末はさ、抱き合いたいべ。
隙間なく埋まりたいべ、違う、埋まらせたいべ。
平日がイヤなわけじゃないけど、週末にそうやって元気を補充したらまた、頑張れると思うわけだ。
誰とも付き合ってなかった数年間、いったいどうやって生活していたのか思い出せないくらいに、今が楽しい。
やばいやばい。
舞い上がり過ぎてドン引きされないように、ちょっとは慎ましやかにしておくか。
「エリー、これ、あっちに運んで。」
「イエッサー!」
「エリー、グラスも運んで。」
「イエッサー!」
「エリー、僕のブラを触るの、やめて。」
「ノーッサー!」
「こら、そんなことばっかりしてると酔い潰すよ?」
「ノーッサー!」
どさくさに紛れて、藤木を触る作戦は失敗だったべ。
好きだから触りたいべ?
「おバカさんなんだから。」
「コージーにしかしないから大丈夫。」
「当たり前でしょう!他でやってたら犯罪だし……僕が嫌だからね!」
フォー。
「じゃぁ、触っていい?」
台所で横並びの状態でお隣の藤木を見上げて聞いてみた。
藤木もこっちを見下ろしてくる。
「寝るときにね。」
「ちぇっ。」
「ふふっ。じゃぁ、ご飯食べてるときもいいよ。」
「アイアイサー!」
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