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コタツ布団をめくって、コタツの中に潜り込む。
目指すは藤木のご神木!!!
モゾモゾっとちょっと動けば藤木に到達だ。
コタツの外から
「わわわわわ」
と慌てる声が聞こえるけど、時すでに遅し。
私の両手は藤木の両足を押さえ込み、体をその間に移動させるべく動いてる。
ゴンッ!!!
頭を頭上にぶつけて、藤木の両足から思わず手を放して、ぶつけた頭部を押さえてのた打ち回るべ。
痛いっ。
「ちょっ、エリー?すごい、いい音がしたけど、大丈夫?」
コタツから藤木が抜け出て布団を捲り上げてそこへ顔を入れて私の様子を窺ってるべ。
「大丈夫じゃないかも。」
匍匐前進で藤木の元へ。
コタツの中から外に出てきたときの、なんと空気の新鮮なことか。
「どれどれ。ここかな?」
コタツ布団から、顔だけ出してうつ伏せになってる私の頭部を首元から頭頂部にかけて藤木の手が撫でていく。
「う~ん、どこもなんともなってないと思うよ。」
平和な藤木の方を向いた。
私を上から覗き込んでる藤木と、藤木を見上げる私の視線がぶつかる。
「昨日の夜、たくさん寝たんだよね。」
私の言葉に首を傾げてるべ。
「で、いっぱい食べて食欲も満たされてる。残すところはさ。」
性欲だべっ?
私の言葉の意味するところが分かったようにクスクス笑う藤木。
「ここで?」
「コージーのお気に召すままに。」
藤木の質問に答えたら、藤木が笑って立ち上がった。
「秘密道具を持ってくるから待っててね。」
笑いながら去ろうとする藤木にさらに質問。
「七つ道具?」
「ふはっ。まさか。新品で1ダースだけど、道具の種類は1個だよ。おバカさん。」
笑いながら答えてくれた藤木の背中に私も言ってやった。
「よし、今度、道具を買いに行こう!!!」
「ふはっ。僕だけで満足できないならねっ。」
ぐっ。
藤木を照れさせるつもりだったのに。
見事にこっちが照れさせられたべっ。
藤木が階段を登る音を聞きながら、上の瞼が落ちてきた。
やばいべ……
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