3464人が本棚に入れています
本棚に追加
目を開けたら、暗い。
なんで自分の部屋とは違う場所に・・・。
考えるまでもなく、思い至った。
そして、猛烈にもよおしてる尿意。
だなっ。
アルコールを摂取して、藤木と致すつもりで寝ちゃったんだ。
藤木はどこだっ!
いや、その前に、トイレが先だ。
立ち上がって、藤木がコタツと布団の間で寝ているのを発見。
世話の焼けるヤツだ。
後から転がして布団の中に入れてやるべ。
藤木を起こさぬようにそうっと、すりガラスを開けて台所方面へ。
ブルッときたべ。
さみーさみー。
スロージョギングな恰好でえっちらおっちらと台所をすり抜けてお手洗いだべ。
台所も寒いけど、お手洗いも寒い。
藤木の長屋、昔ながらで雰囲気あって好きだけど、ひょっとして隙間風が凄くて、暖房がなかったら、外と同じだけ冷えてるんじゃねーべか?
ほら、私の体内から出来たてほやほやの湯気が出てるべっ。
この家はどんだけ寒いんだよ。
試しにはぁ~っと息を吐いたら、白いのが出たべっ!!!
こんなところで普通に住んでたら、そりゃ強くなりそうだべ。
藤木、体力ありそうだし、精力も持続力もありそうだし、耐久性も。
原因は、この家かっ!!!
搾り出しお小水天然成分120パーセントをすべて放出しきったら、ぶるっと体が震えた。
お小水を出したことで体温を奪われたってわけだ。
手、洗って戻らねば。
あんまり大きな音でお水を流すと藤木が起きてしまうんじゃないかとドキドキしつつ、流さなかったらそれはそれで危険だから、ちゃんと流したべ。
冷たい水で手を洗って……
もう一度居間へ。
最初のコメントを投稿しよう!