赤い実 はじけた

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「胡椒が振ってあったべか?」 ワインを一口飲んで、生ハムを食べた。 美味いな。 「胡椒ならマシだったってーの。ひじきだよ、ひじき。見た目からして危険だっての。でも、まぁダイエットスープだし健康にいいんだろうと思ってスープの中に箸を入れたらな、モズクが出現したんだよ。単品だったら全部好きだけど、あれは混ぜるな危険だったなぁ。」 「紗那ちゃん、それ、食べたんかぁ?」 うんうん、気になるな。 確かに気になるよなぁ。 イッシーに食べられない物があるのかないのか。 「頑張って食べたけど、あれはない。あまりのひどさに食欲が失せてダイエットになるスープだった。」 イッシーの思い出して不味かったって顔が面白くて笑った。 「紗那ちゃんはダイエットの必要ないなぁ。ガリガリやろ~。」 おいおい、こらこら、何気に照れ照れさせんじゃねーっつーの。 聞いてるこっちがむずむずすんべっ。 仕方がない、また一口ワインを飲んだ。 ワインって、アルコール、強いな。 なんかいつもよりも酔いがまわってる気がする。 ピンチョスとかアヒージョとか馴染みのない料理に舌鼓だな。 楊枝にささった軽食って言ってくれたら想像しやすいって話だ。 アヒージョもニンニク風味の食べ物って言ってくれたらいいのに。 オサレな料理の名前は全部横文字かぁ。 ご飯を食べつつ、明日行く予定のアンジーとジェームズのの店の名前を聞いてちょっと笑った。 『ビューティーサロン A&J』 オサレなのかオサレでねーのか不思議な名前だ。 「アンジーとジェームズはどんな人なの?」 山岸さんに聞かれて藤木が困ったような顔をしてる。 「アンジーは巨乳でジェームズはアンジー限定のエロ親父だから、知らずに行くとちょっとドン引きかもしれないけど・・・。」 「ちょっとドン引きって、ちょっとなのかドンなのかどっちだよっ。」 ついつい突っ込んでしまった。 気になるべ。
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