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和気あいあいとカタログを見ていたらアンジーがお茶を持って来てくれた。
「浩ちゃんも座りなさいよ。」
言われて向かい側の山岸さんの隣に腰をおろした藤木の横に大きなジェームズが。
いいけど、目の前がジェームズですか。
アンジーよりも、こっちの方がデラックス。
たこ焼きの入った袋からパックを取りだし、手際よく開けて行く藤木。
そして、山根も大判焼きの箱を開ける。
「もう、美味しそう!いいの?食べてもいい?」
年中ダイエッターはどこへ行った?
アンジー面白いなぁ。
岡崎一美味しいたこ焼きがどれくらい美味しいのか疑っていたけれども、確かに美味しかった。
アンジーが持って来てくれた変わった味のお茶も健康に良さそうで癖になる後味だべ。
あらかた、食べ終わったところで、いきなり目の前のジェームズが
「おっし、決めた、俺がベスちゃんを切る!!」
と言ったかと思ったら
「えぇっ。じゃぁ浩ちゃんを最初に切ろうかな。」
とアンジーが言いだした。
いいけど、ここのお店はこっちが切る人を指定するんじゃなくて、そっちが切りたい相手を指定するのか!?
促されるままに椅子に座ってテルテル坊主の衣装みたいなのを巻かれる。
「さっき、渦があるって言ってたでしょ。見るからね。あぁ、本当だ、こんなところに渦がある。んーーーーー。俺のお任せで切っていい?」
私の後ろで鏡越しに微笑まれて、つい、頷きそうになったけれども。
待て待て待て待て。
ジェームズが隣のあの藤木の頭を作ったんだべ。
チラッと隣を見たら藤木はシャンプーされにいってる。
なるほど、あの頭だと濡らしてからなんだべ。
「藤木のような個性的な髪型じゃなくて、もっと凡庸な感じでお願いします。」
「いや、そこはさ、凡庸とかじゃなくて個性出して行こうよ!!!」
ま、ま、マジで言ってるのか、この親父。
まずくないか!?
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