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ドキドキしていたけれども、ジェームズの話はなかなか面白くて話しているうちにリラックスしてきた。
そして、隣の椅子に戻って来た藤木を鏡越しに見てドキドキした。
あの爆発頭も水に濡れたらけっこうだらしない感じに垂れるんだ。
いつも頭にばかり意識がいっていたけれども、藤木、なかなか整った顔をしてるじゃないか。
ベス、落ち着け。
自分に声をかける。
「アンジー、ちょっといい?」
アンジーとジェームズが私の髪型について意見を言い合い、襟足の渦巻あたりの髪の毛をクシであげて確認してる。
「これって、中途半端に伸びるとやっぱりおかしな感じに髪の毛がなるでしょ?」
アンジーに聞かれて頷いたら。
「やっぱり襟足を長めのボブが可愛いよなっ。」
「そうそう、間違っても浩ちゃんにするみたいにはしたらダメだって。」
二人の話声にホッとした。
藤木のような頭にはならずに済むらしい。
いや、二人、まともじゃん。
サクサクと切られてバサバサと落ちる髪の毛。
途中で雑誌をすすめられて読んでみたけど、これって若者向きなの?
なんかエロい記事も普通にあるようなオジサンが読む週刊誌なんだけど・・・。
「ベスちゃん、違う違う、この特集がいいんだよ。」
手に持つ雑誌を私から奪ったかと思うと、ジェームズおすすめの特集ページを見せられる。
『これぞ、女体の神秘。女は三十過ぎからが美味しい。』
・・・なんちゅー特集だよ。
鏡越しにジェームズを見たら、ニコッと笑て読めと顔で言われた。
おいおい。
仕方がないからジェームズおすすめの特集を見たよ。
うん、女の人は熟れた方がいいって、要するにセックス特集だし・・・。
もう3年もしてないべ。
そろそろ処女膜が勝手に再生されてたりして。
いや、それはないか。
セカンドバージンってやつだべな。
ヤリチン清水に捧げてしまった処女がもったいねーべ。
いや、でも、その後に付き合ったのも結局ろくなのがいなかったべな。
今から思うとヤリチン清水はモラハラだったな。
「絵里みたいな女と付き合ってやるような男は俺ぐらいしかいない。」
言われて、ワッキーと付き合ってくれるような男だった清水がいい男に見えてたなぁ。
・・・ダメだな。
私なんかと付き合ってくれるなんてって気持ちがまず、間違ってた。
そろそろ、間違ってない付き合いを探すべきだ。
フィフティフォフティだべ。
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