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祈來はもう大切な人を失いたく無かった
両親の死後生きる気力を失い祈來は全てを放棄した
兄弟のように仲の良かった親友も
兄妹の様に優しくしてくれた幼馴染みも
全てを放棄した
祈來は孤独と共に成長してきた
両親と暮らした家に居るのも苦痛になってしまった
小さな愛を見つける度
今はもうその愛を新たに受けることはできないと知るから
そんな自分へ哀れみの目を向ける親戚たちも大嫌いだった
一秒でも早く誰にも知られない
関わられない場所へ行きたかった
それが祈來の願いだった
その願いが叶うと知った祈來は迷わず願書を出した
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