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「仕事中だと思うならー、
俺に顔色読まれるよーな
状態にはー、ならないことー」
その表情に似合わない
のんびりとした口調と作り声に、
編集長の真似をしたんだと判って
思わず吹き出した。
「……すみません……
じゃあ、図々しく
甘えさせていただきます……」
「うん。年上の人間の
言うことは聞いておくもんだ。
じゃ、2時間後に」
さして気にしてない様子の
織部先生はにこりと笑うと
静かにドアを閉めた。
残されたあたしは
大きく深呼吸すると、
暗い部屋の中で
そろそろと身体を横たえる。
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