第2章

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「とても…ありがたいのですが。 やはり、暫くは慎重に行動した方がいいと思うので、遠慮させて頂きます。」 「…そうですね。では、お気を付けて帰ってください。」 「はい、先生も。」 「また、明日。」 「はい、お疲れ様です。」 頭を下げて数秒後、そっと頭を上げると、先生は駐車場の方へ歩いて行っていた。 ふぅ… ひとつため息をついてから、少しだけ肌寒い夜の道を、駅まで歩く。 中藤先生には、気を使う。 やはり年上だし、先輩だし、学年主任だし。 でも副担任だし、気にかけてくれるし。 それでいて無表情・冷静キャラだから…。 扱いづらい。 そんなことを考えながら、コツコツと響く自分の靴音を聞く。 お腹すいたなあ。 歩いているうちに、シャッターの降りた店が並ぶ中に、眩しい光を暗闇に向けて発している店、コンビニが見えてくる。
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