16歳のダイアリー

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「いいじゃないの。 いい子っぽいじゃない」 「なんすけど。 あの、 これは、 絶対口止めされてんですけれど、 絶対ですよ、 言わないでください。 今日初めて、 聞かされて、 俺の方が驚いてんですけど、 アイツ、 角谷さんにあこがれていたみたいで。 あ、 つまりですよ。 今日は、 本当に偶然、 角谷さんがいるなんてことは全然分かってないまま連れて行っちゃって。 それで、 多分一番びっくりしたのがアイツだと思うんだけれど。 いや、 俺も実は、 アイツの気持ちが、 そこへ向いていたなんてのは、 あの場所で初めて知らされたというか、 ま、 様子が変なんで、 俺が追及して、 図星だったんだけれど」 俺はそこまで、 一気にしゃべった。 一気にしゃべらないと、 ばつが悪くて話せそうになかったからだ。
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