16歳のダイアリー

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あの手この手というか、 それでようやく眠らせて、 じゃあね、 なんて言って、 満足そうに帰っていく、 なんかいいじゃん。 つまり、 俺もアイツにそうしてやりたくなったんだ。 アイツが、 満足できるように、 なんっていうか、 そっと、 そっと揺らしたり、 たたいたり、 眠るまでずっと待っててやりたいんだ。 すっかりお母さんに身をゆだねるようになるまで。 そんな気になった。 家に着いたら、 この結論に、 俺はスゴク満足した。 真っ暗になっている玄関をそおっと入って、 静かに2階にあがって行った。 部屋の中は、 じとっとして、 蒸し暑かったけれど、 気持ちは爽快。 意外にも自分に酔っていたかも。 なんだか妙に納得していた。
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