16歳のダイアリー

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 彼の名前は、 角谷文隆。 同じ高校だったけれど、 定時制の生徒で、 会ったのは1回だけ。 わたしの教室は5時ぐらいから定時制の教室になる。 ずっと前、 うっかり机の中に、 自作のミニコミ誌を入れ放しにしてしまったのだ。 このミニコミ誌は企画、 制作、 印刷、 そして学校内での配布まで全部一人でやっていて、 まあ、 学校内の色々な出来事や、 事件についてとか、 友達とは?からはじまり、 恋とか、 進路とか、 高校生活の意義などなど、 送られてきた投書をまとめ、 それについて自分の意見も書いたりして作っていたのだけれど、 それを彼が偶然見た!そして、 感想を走り書きしてくれた。 そのあと、 手紙というか、 いらなくなった紙の切れ端に、 一言二言書いて、 やり取りした。 よくある、 “青春”とか、 “友情”とか、 ちょっとくすぐったいような内容だった。
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