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「角谷さんは、
俺らより1こ上で、
去年まで全日制だったんだよ。
でも家の事情があって定時制に移ってね。
俺たち、
中学も一緒だったから、
それで知ってたんだよ」
「へえ」
と、
言ったところで、
角谷さんがお茶を差し替えにやってきた。
「拓実くん、
そんで、
彼女なわけ?」
と、
わたしを見て彼が言った。
「はあー」
と、
大ボケのタクミサさん。
「だったら、
いいすけどね。
俺もう、
かなり前からカラ手(・・・)ですからね。
コイツ、
他に好きな奴いるって言うし」
タクミさんは、
明らかに気を使ってそう言った。
間違ってもわたしを彼女にしてはいけないと。
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