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「あれ?やきもち?相手、
結局分かんないんでしょ」
「もう分かったかもよ」
「ねえ、
きみきみー。
告白もしないし、
遠くで見ているだけでいいってホント?もし、
自分の方見てほしいって言うんなら…」
「いい―――。
もう今日で忘れられるから」
わたしは強情を張っていた。
わたしたちは、
ありきたりだと言いながら、
タオル売り場でアーガイル柄のフェイスタオルとハンドタオルのセットを買った。
タクミさんが色違いのハンドタオルをわたしに買ってくれた。
「内緒だよ、
角谷さんには」
「タクミさん、
今日優しいね」
「忘れるつもりなら思い出は多い方がいいじゃん」
タクミさんの笑顔は爽やかだった。
わたしもつられてほほ笑んだ。
お店は2時になってもわんさかと混み合っていた。
でも小さなテーブルに案内されるとすぐ角谷さんがやって来た。
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