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この人は、
初めて会話する人間に、
ものをくれってゆーか…。
しかし全く緊張してないし、
こうも無防備に、
かつ明るく振る舞われたんじゃ怒れないよなー。
このキャラはタクミさんだから受け入れられちゃうんだよな、
なんて思っていると
「じゃあ、
これと取り換えない?」
と、
自分のスポーツバッグについていたツインキーのフェルト人形を指差した。
「わっ、
そっちの方がかわいいじゃないですか」
わたしは、
お世辞ではなく、
本当にそう思った。
「じゃ、
決まりね」
と言って、
細長い指で、
するりとひもをほのいてわたしに差し出した。
わたしもミルクカップを外し始めた。
彼はキイホルダーにつけながら
「こういうの取り換えっこするの、
恋人同士みたいじゃん」
とフツーに言ったりしている。
わお、
どきどきすること言わないで。
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