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「どうやって山梨まで行くの?」
「俺の単車で」
「お尻痛くなりそうだね…」
「だよ。
お尻を優先するか、
会いたい気持ちを優先するか?だな」
久しぶりに2人で笑った。
彼の持っているバイクはオフロード用で二人乗りなんかできない事を、
わたしは前に何かで聞いて知っていた。
コレはただの社交辞令と言うか、
建前と言うか、
多分実現しないだろうと思った。
だってそこまでタクミさんがわたしに尽くす理由がないもの。
でも、
話し聞いてくれてありがと…。
秋らしくなった頃だった。
突然タクミさんから
「友達からバイクを借りた。
山梨に行こうよ」
と言ってきた。
嘘みたいな話で、
返事にとまどった。
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