16歳のダイアリー

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「山梨ったってさ、 ちょいちょいだよ。 近いよ。 3時間ぐらいだよ」 わたしは本当にいいのか、 わたし、 彼女でもないし、 なんでそこまでして?という疑問が…。 あの、 あこがれのアイドル、 タクミさんがわたしのために?もしかして、 タクミさん、 わたしのこと好き?なーんて、 まさかね。 「2人旅」  朝、 8時過ぎにこっちを出発した。 あまり早いときみの親が不審に思うだろうし、 でも、 帰りが、 暗くなると心配するだろうし、 と言うのがタクミさんの気づかいだった。 晴天に恵まれたが、 11月の風は思った以上に冷たかった。 走っている間は、 しゃべらないけれど、 信号で止まると、 時々振り返って、 話しかけてくれた。
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