16歳のダイアリー

6/184
19人が本棚に入れています
本棚に追加
/184ページ
「高瀬さんにもらったって言ったら…もう、 友達に絶対うらやましいって言われちゃう」手にしたフェルト人形はあきらかに、 あきらかに手作りだった。 「ああー。 これ彼女が作ったものなんじゃ…」 と、 ドキドキを見破られるのが恥ずかしくて、 お茶らけで聞いてみた。 答えなんかどうでもいいのに。 するとタクミさんは 「あちーばれたか」。 「どうりで変だと思った。 その彼女がわたしのコレ見たら変に思うじゃないですか」 「あ、 へーき、 へーき、 もう振られちゃったから」 「へえ、 高瀬さんでも振られるの?」 「なんで驚くの?俺そんなもてないよ」 「あの、 その相手ってミクさんですか?」 「あれえ、 よく知ってるね。 俺ってそんな有名?」 「はー、 なんででしょうね、 自分でも何で知ってるのか分かりませんが。 ついでに言うとその前の彼女が、 椎名さんでしょ」 「そう、 当たり」 「やっぱり。 あの人奇麗ですよね。 」 「詳しいね、 興信所雇ってる?」 「あー、 いや、 高瀬さんのこと、 いいって言う人を知っていて、 彼女いるのかどうか、 女性関係をいっつもチェックしていて。 人気ですよ」 「冗談でしょ。 だいたい俺、 振られたんだし」 「あ、 そうですか」 「ほとんど毎日電話かかってたのに、 最近電話かかってこないなーって思ったら、
/184ページ

最初のコメントを投稿しよう!