16歳のダイアリー

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ちょっと不服。 信号は青に変わった。 わたしは彼の腰に回した手にぐっと力を入れた。 やがて、 目的の甲府にほど近いところまで来た。 途中途中休憩では、 相変わらずバカをやっていた。 他の人が見たら、 恋人同士っぽく写るんだろうな、 湖のそばなんか歩っちゃったりしたし。 ちょっぴりもどかしい気がした。 角谷さん見たさに来た旅なのに…一転してタクミさん???わたしの心が揺れ始めたのはこの頃だったのかもしれない。 運悪く雨雲が出始めた。 もう少し、 もう少しで着くのに。 「やっべー。 雨だよ」 タクミさんは持ってきた合羽を出して、 わたしに貸してくれた。
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