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ちょっと不服。
信号は青に変わった。
わたしは彼の腰に回した手にぐっと力を入れた。
やがて、
目的の甲府にほど近いところまで来た。
途中途中休憩では、
相変わらずバカをやっていた。
他の人が見たら、
恋人同士っぽく写るんだろうな、
湖のそばなんか歩っちゃったりしたし。
ちょっぴりもどかしい気がした。
角谷さん見たさに来た旅なのに…一転してタクミさん???わたしの心が揺れ始めたのはこの頃だったのかもしれない。
運悪く雨雲が出始めた。
もう少し、
もう少しで着くのに。
「やっべー。
雨だよ」
タクミさんは持ってきた合羽を出して、
わたしに貸してくれた。
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