16歳のダイアリー

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「今から、 親父さんと、 その人と、 こっち来るって。 なんかついでがあるらしいから。 店で待たせといてくれって」 「あやあ、 悪いことしちゃいましたね。 わざわざ、 ここへ来てもらうなんて」 わたしがそう言うと 「いいんじゃないの?どうせこんな雨の日、 自転車買いに来る人、 いないよ」 旦那さんは笑っていた。 「すみません。 ありがとうございます」 タクミさんがお礼を言った。 わたしもあわてて 「ありがとうございます」 と頭を下げた。 わたしたちは、 ずうずうしくお茶のお代わりまで出してもらい、 なんとなくもじもじしながら時間をつぶしていた。
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