16歳のダイアリー

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 そんなこんなで話していると、 角谷さんが帰って来て、 やっとわたしたちがいていいんだな、 みたいな感じになった。 夕飯をごちそうになって、 それからお茶を飲みながら、 角谷さんとタクミさんとわたしの3人で、 ちょっとしゃべった。 角谷さんはすごく気を使ってくれて 「こんな遠いとこまで付き合わされて、 それで予想外の雨で大変だったね」 と労うように言ってくれた。 「角谷さんこそ、 わざわざ来てくれて。 それと御馳走になって、 泊めてもらえて、 なんか、 ホントに悪かったです!!」 「いいんだ。 最近ね、 少し、 お袋も調子取り戻してきたからね。 来客ぐらいあった方がいいんだよ。 俺も、 妹も普通の生活、 なんとかできているし。 妹は5年生だから、 まだまだ手がかかるけれど、 それもお袋にとっては、 励みになるし」 「年、 離れてたんですね」 「うん、 妹はお袋さんの連れ子なんだ。 で、 おれは親父の連れ子で、 二人は再婚同士なんだよ」 わお、 また聞いちゃいけないような質問しちゃった、 と、 わたしは後悔していた。 でも角谷さんは普通に 「だから、 ここの、 ばあちゃん、 じいちゃんとも、 血のつながりはないんだ。 でも、 みんな良くしてくれるからさ」。
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