16歳のダイアリー

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出来るだけ、 生徒会室なんかに出入りして、 顔売ってみよう。 生徒会長の菅野とも、 親しくしておこう、 そうすれば、 何かの時に有利に働くかも、 なんて思っていた。 生徒会室は渡り廊下に面していて、 その前はしょっちゅう行き来していたが、 用事がなければ入ることもなかった。 って、 当たり前か。 菅野といくらかしゃべるようになったせいか、 部長会議の後なんかに、 生徒会室に用もなく入っていくようになった。 学校はすでに2年中心に動き出していたし、 生徒会役員も全員2年だったし、 そこにかたまってたむろしてるのも2年がほとんどだから、 居心地は悪くなかった。 そんな中で、 やけにノリのいい女の子がいた。 2年だとばかり思って話しかけたら、 丁寧な受け答えから、 1年なんだなって分かった。 その割には、 物おじしないで、 思ったことをがんがんしゃべるヤツだった。 思わずコッチもつられて、 余計なことまでしゃべるはめになる…っていうの、 しょっちゅうだった。 始めて顔を見たのはいつだったか、 いつからそんなふうにしゃべるようになったか、 分からないけれど。
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