第1章

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 ため息はゴム靴を釣りあげたかのような色をしていた。  ジムはなにもかも諦めるかのような表情を顔にこびりつかせて(実際彼は20歳よりも老けて見えた)、まるでそこで爆発でもあったのではないかと疑いたくなるほど穴の空いたパンツを脱ぎ棄てた。その破壊は彼の股間がもたらしたものだった。    ジムは常人より射精が強かった。  普通の男性の射精が水鉄砲ならば、彼のはさしずめ44口径のマグナムであった。その威力は本物と比べても遜色なく、天井の石膏ボードぐらい容易に貫いてしまう。女性の柔肌なぞ言わずもがな。
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