序章

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「・・・なにがいいたいんですか」 「そのままの意味だよ運動した方がいい」 女の子は般若のような面持ちに変わりズンズンと私を追い越して行く しかし彼女の言うことも一理あるな、と彼女の前の方を見る 小高いこの道は舗装されていない獣道で、ぐねぐねと行き場を失った蛇のようにうねっている タクシーで手前まで来たものの運転手が獣道を見るや走るのを渋ったのだ 当然残された移動手段は徒歩だ こんなところにすき好んで住んでいるヤツは相当な変わり者なのだろう これからのことを考えると少し頭が痛くなった
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