『新聞部長についての考察』

5/10
前へ
/220ページ
次へ
お腹をボリボリ掻きながら、くあっと欠伸をする穂村。あいつ…………もう、昼飯奢ってやらないから! 仕方ない、役に立たない穂村はほっといてボクだけで行くか。 幸いしっかりスマホも持参しているし。何とかなるか!? そうっとそうっと部長の背後に回り込む。あそこまで行けば、部長が見ている人物がボクにも確認出来る筈だ…………。 カツンーーー。 うわあ、やっばい!!鉛筆落とした! 慌てて身を屈める。幸い部長は目の前の人物に釘付けで、全く気付いていない様だ。 ふう。助かったぁ~。 ズリズリとほふく前進で進みながら、部室内の会話に耳を傾ける。 今日はありとあらゆる可能性を考えて、出てくる前に窓も開けて来たからね。ボクに抜かりはないのだよ! 室内では部長と誰かの会話が続いている。 …………あれ?この声どこかで……。 ボクは、この人物を知っているかもしれない。
/220ページ

最初のコメントを投稿しよう!

233人が本棚に入れています
本棚に追加