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お腹をボリボリ掻きながら、くあっと欠伸をする穂村。あいつ…………もう、昼飯奢ってやらないから!
仕方ない、役に立たない穂村はほっといてボクだけで行くか。
幸いしっかりスマホも持参しているし。何とかなるか!?
そうっとそうっと部長の背後に回り込む。あそこまで行けば、部長が見ている人物がボクにも確認出来る筈だ…………。
カツンーーー。
うわあ、やっばい!!鉛筆落とした!
慌てて身を屈める。幸い部長は目の前の人物に釘付けで、全く気付いていない様だ。
ふう。助かったぁ~。
ズリズリとほふく前進で進みながら、部室内の会話に耳を傾ける。
今日はありとあらゆる可能性を考えて、出てくる前に窓も開けて来たからね。ボクに抜かりはないのだよ!
室内では部長と誰かの会話が続いている。
…………あれ?この声どこかで……。
ボクは、この人物を知っているかもしれない。
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