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行為は、首筋への噛み付くようなキスから始まった。
痛みと熱によって、自分の身体に彼が刻み込まれていくのを感じた。
「……っ、」
急に胸元を露にされ、羞恥に頬が染まる。弾くように先端を指先で弄ばれると、声が抑えられなくなってしまう。
「いのり、好き?」
これ、と。
指を動かしながら彼が問う。
こくこくと、僕は必死で頷いた。
あなたのことが。
あなたの全てが。
「すき……っ」
どうして、上手く伝えられないんだろう。どうして、僕は。僕は……
何度も何度も、好き、と繰り返して。
そうして意識を手放すまで僕は、彼の檻の中に閉じ込められることになった。
Kingdom*11 end.
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