第1章
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ひたひたと水が滴る音がする。 初めはジメジメとしたこの場所でそう長くは生きられないと思っていたが、予想に反して三年もの間生き長らえている。 果たしてこれ以上生きていて意味があるのだろうか。 そっと髪に触れてみる。 静かな地下牢にジャラジャラと手枷の音が響いた。 三年前までは確かに漆黒だった髪は、今や真っ白になっていた。 自分は一生ここから出られない。 そう思っていた。
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