一回目 ヤンキーとぼっちさん

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明日から冬休み。 そう、明日から冬休みなのですよ。 そして今は授業が終わり放課後、賢介嬉し過ぎてドキがムネムネしちゃう! キャピ☆ 内心、はしゃぎながら左手でピースをしていると、隣の席の男子が話し掛けて来る。 「なー、ケースケ。明日暇?」 誰だ、ケースケ。 俺、ケンスケなんだけど。 などと、一瞬戸惑ったが、俺のあだ名のようだ。 いや、だって毎回あだ名変わるから一瞬誰を呼んでんのか分かんねーだよなー。 「おい、ケースケ無視すんな」 「いや、俺ケースケじゃなくて、ケンスケだから」 「うん?」 隣の男子はなに言ってんだ? こいつ? みたいに首を傾げる。 や、それ、俺が今一番言いたい言葉No.1だから。 「まあ、明日は家族と出掛けるから無理だ。明後日なら良いぞ」 「そっかー。了解したケースケ先輩」 「俺ケースケでもなく、同級生なんだけどな」 まあいいか、取り敢えず帰るかと、隣の男、佐藤の肩に片手を置いた瞬間、勢い良くクラスの出入り口であり引き戸が開けられた。 古いのか、途中で何回か、止まり「っれ~?かっし~な~? たてつけ悪すぎんだろ」と、呟きくらいの音量で聞こえたのは言わないでおこう。
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