一。

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 やがて青年が問いかけると、狐は大きく頷きました。 「なるほどね」  青年はゆっくりと天を仰ぎ見ました。  天井板と、それを支える竿淵があります。  真ん中には部屋を照らします、天使の輪の様な電球がございました。  それらを見ながら、青年もまた大きく頷きました。 「まだ夢か! 狐が喋るわけないもんな!」 「な! 失礼だこん!! コンはただの狐じゃないこん!! そこら辺の狐と一緒にしないで欲しいこん!!」 「こんこんこんこんうるさい!! そんな安いドッキリにひっかかるものか!! いくらそこら辺の狐と違うからって喋るわけがないだろ!! どっかに安物のマイク仕込んでるロボットだろ!!」 「誰が安物ロボットだこん!! コンはこう見えてかの九尾の狐の子供だこん!! 立派な妖怪だこん!!」  コンと言う狐はそう言いますと、頭を後ろに反りました。どうやら胸を張っているようです。  けれども、青年からしたらそんなこと信じられるわけがありません。  彼は小馬鹿にした表情を浮かべて言いました。 「あ~はいはい妖怪ね~。最近ブームだもんね~。あーはいはいこわいこわい」
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