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そう大声をあげる明日香に隣では大きな目をさらに大きく開いくヒナ。
そして、その隣には涼しげな顔をした美里がさらに爆弾を落とす。
「それ、あたしも言われた」
「え、えぇ――!?」
一緒に叫ぶヒナに明日香はキッと眉を吊り上げて、いきなりヒナの肩を掴んだ。
「ヒナまであるなんて言わないわよね!? ねっ!?」
「な、ないっ! ないです!! 会ったこともないです!!」
千切れそうになるほど必死にブンブンと首を振るヒナを見て、明日香は「そう言えばそうね……」と、呟きヒナから手を離した。
その手をテーブルの上に組み、明日香は重力に従うまま頭を落とす。
「……別れよっかな」
「それがいいわ」
「賢明ね」
容赦なく下される判決に明日香は恨めしそうに二人を見上げる。
「……少しは慰めようとか思わないの?」
そんな明日香の声に唯はため息をついてカチャリとカップをソーサーに。
「じゃあ、聞くけど、何で今更『浮気してるかも』なんて言い出したの?」
「……だって」
言いにくそうに視線を下にそらし、小さく呟く声に唯もヒナも興味津々。
美里だけが涼しい顔で「だってなに?」とさらりと聞き返す。
「……減ったのよ」
減ると言えば……。
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