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指定された呉服屋さんに行くと既に準備をして待っていてくれた。
主人は社長から使用する目的を告げられていたようで、手書きの京友禅と西陣の帯を中心に沢山とり揃えていた。
「なるべく華やかなものをご用意させていただきました」
確かに、ほとんどが、赤やピンクなどの着物だった。
私は着物のことなど判らないので選んでもらい、写真を社長へ送るとすぐOKが出た。
値段を見ると100万円の反物、帯は150万円。
帯の方が高い。
「本当に、急にな話で困ります。
仕立てる期間は最低でも1カ月はかかるのに。
たった10日なんて。
社長には本当に困ったもんだ。」
そうぶつぶつ言ていた。
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