第14章 禁断の季節
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「そうだよ。だから今だに僕らを狂わせる」 美しいまま時を止めた あいつはひとり 悪魔の季節に繋がれたまま――。 「何が許せないってね、先生」 平石の墓の上。 フリージアの花を供えると 由良は手を合せ言った。 「死ぬぐらいなら僕を殺せばよかったのに」 細い指先がかすかに震えて。 思わず握ってやらずには いられなかった。
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