第14章 禁断の季節

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「……もっとうまくやれればよかったと思うよ」 でもきっと 今と同じで うまくなんかできない。 由良の肩を抱くと 抵抗なく僕の胸に身を委ねた。 「サチ兄さんがいなくなったあの日から……胸が痛くて」 由良はじっと 黄色いフリージアを見下ろしながら言った。 「何してたって喪失感が消えないんだ」
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