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───後方から迫る追っ手と銃弾の嵐をかわすには最低限の速度だ。
その時速200キロの世界は時間を早送りしているかのようで、全ての物が一瞬にして現れては後方へ消えてゆく。
そんな世界でヒューガが視界にとらえたのは、10メートル級の巨大な丸太が山積みにされたトレーラーだった。
積荷部分のサイドスカートは取り払われていて、小さな車一台くらいなら積荷の下に潜り込むこともできるかもしれない。
小さな車一台なら。
しかも、超低速で慎重に入ったなら。
「レオさん、良い考えが浮かびました。危険なので離れてください」
《はぁ? テメェみてぇなバカがどんな良い考えを出したのか、是非とも近くで見物させてもらいてぇがな》
「私のことが好きすぎて離れたくないなら話は別ですけどね」
《おう、全力で離れさせてもらうぜ》
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