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博麗神社
霊夢
「……って感じだったのよ。すごくない?」
針妙丸
「それより私は、今まで霊夢が一寸法師を知らないことに驚いたわ……」
神社に帰った私は今日の読み聞かせのことを針妙丸に話していた。針妙丸というのはこの神社に住まわせている小人、少名針妙丸のことである。
霊夢
「あんたまで私を馬鹿にして……。っていうかまさかあんたって一寸法師の女版?」
針妙丸
「女版って……私は一寸法師様の末裔なのよ?」
針妙丸はえっへんと胸を張ってそう言った。私はそれを聞いて興奮気味に彼女を問い詰める。
霊夢
「じゃ、じゃあ打出の小槌で金銀財宝とか出せるの!?」
針妙丸
「で、できないことはないけど反動がどんなことになるか……」
霊夢
「やりなさい!今すぐ!さもないとここから締め出すわよ!」
針妙丸
「お、鬼ぃ……!」
少女
「すみませんっ!」
私が針妙丸を掴んで揺さぶっていると、外から名前を呼ぶ声が聞こえた。私はチッと舌打ちをすると、針妙丸を掴んだまま外へと出た。
霊夢
「はい?お賽銭ならご自由にどうぞ」
来客は小さな女の子だった。しかし里の子供ではないことは一発で判った。フードの間から覗く金色の髪、そしてアリスが着ているような西洋風の服の裾がそれを物語っていた。
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