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私は明らかに不満げな表情を浮かべて、アリスに付いて行った。
霊夢
「悪かったわね。そりゃ私は絵本なんて滅多に読みませんよ。ええ、読みませんとも」
魔理沙
「そう拗ねるなよ。ほら、あそこに座れって」
魔理沙が指さしたところは、小さな子供がたくさん集まっている最前列だった。よく見てみると、ひらがなででかでかと「とくとうせき」と殴り書きが施してある場所があった。私はそれを見て呆気にとられる。
霊夢
「ちょ、ちょっと待って魔理沙。まさかアリスが言ってたのは……」
魔理沙
「ああ、あそこだ。良かったな、一番本が見え易いぞ」
霊夢
「ふ、ふざけんじゃ……!」
魔理沙
「じゃ、私は後ろの方で見てるから」
魔理沙はニヤニヤと笑いながら、私から離れていった。私はがっくりとうなだれると、とぼとぼと「とくとうせき」へと歩みを進めた。
霊夢
「……ちょっと通してねー」
子ども
「…………」
そして周りに小さな子ども達をはべらせながら、ちょこんと座り込んだ。
うぅ……色んな視線が痛い……。
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