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アリスが本を閉じると、辺りは拍手の音に包まれた。気付けば私も夢中で拍手をしていた。
アリス
「静かに聞いてくれてありがとう。今日はこれで終わりよ。また来週ね」
そう言ってアリスは椅子を片付けて帰ろうとした。私は慌ててアリスに駆け寄る。
霊夢
「ア、アリス!」
アリス
「あら霊夢。随分と食い入るように聞いていてくれたみたいだけど」
霊夢
「ば、馬鹿言わないでよね!ただ……そう、そこそこ面白かったわよ!それを言いたかったの!」
アリス
「それはどうも。……魔理沙もいつの間にか帰ってるみたいだし、また来週ね」
霊夢
「うん!……ってそうじゃなくて!」
こうして私の生まれて初めての読み聞かせは幕を閉じた。
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博麗神社
く……一寸法師が鬼に食べられた時はどうなるかと思ったわよ。大体アリスの読み方がいけないのよ!あんないかにも次が気になるような読み方をして……!
私は今日のことを反芻しながら神社へと戻った。すると神社の方から自分を迎える声が聞こえてきた。
針妙丸
「あ、霊夢おかえり!」
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