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ニッ…と笑った理紫に、「あっ…!!」と樋口は指を差す。
「う…嘘だろ?!本物…?」
「知っててくれて、良かったよ。自分でも、多少地元じゃ名は売れてるって思ってたからね」
「地元どころじゃ…。おいっ、有汰っ!お前知ってたのかよ?!。知ってたんなら、何んで言わないんだよ!」
焦った樋口が、緒川を問い詰めると、緒川は呆れたように嘆息した。
「知らないお前が信じられない…。海月が《徳井 理紫》と付き合ってるなんて、ウチじゃ有名な話じゃん。1年の時の話、知らねーの?」
講義直前の講堂で、ある女子生徒のその時付き合ってた男が「俺の」宣言をして、人前で見せ付けるようにキスしたって話…。
「あ…、あれ、吉村だったのか?」
そして、相手は…。
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