10.

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『ばかっ!心配したんだからっ!』 電話に出るなり、怒られて、海月はまた笑ってしまった。 『何、笑ってんのよ!』 「ごめんなさい」 『ごめんなさいじゃないわよ、…ンっとにもう』 怒られるのが嬉しいって、私変かな? でも、それは私を心配して、思ってくれてのことだから。 『まぁ、いいわ。笑えるんなら…』 「ありがと、菜花」 『は?何んでお礼?』 「いいの、ありがとう」 呆れた菜花の声に、海月がもう1度お礼を言うと、菜花がため息を吐いた。 『あのね海月…、全部聞いたから明日は来なくてもいいよ?』 ほら…、菜花は怒った口調とは裏腹に、すぐにそんな優しいことを言ってくれる。
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