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2人が顔を上げると、目前には何よりも1番欲しい子を独占している、妬ましい位の羨望の相手。
「…何んか用ですか?」
笑いに来たのか?
それとも、これ以上に牽制してくる気か?
どちらにしても…。
緒川は立ち上がらずに、上目遣いで微笑いながら言った。
「…いいですよ?。明日のことはどうにかするんで、早く行ったらどうですか?…海月、には、明日の朝、少し早目に来るように言っておいて下さい」
〈海月〉と名前に想いを込めたのは最後の意地か…。
すると、理紫が右手を口元にやり、笑みを浮かべる。
緒川は、それを見てカッ…と頭に血が上がったのを感じた。
「用が無いんなら、さっさと行って下さ…!」
「…そこで既に負けてんだよ」
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