10.

6/40

504人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
駆け寄った海月の頭を、菜花はよしよしと撫でた。 「頑張って来たね。エラいエラい」 「菜花、ありがと」 心配して、先に来て待っていてくれた菜花の気持ちが嬉しい。 「今日はずっと一緒に居てね?」 しっかりしなきゃと心に決めたけれど、少しだけ力を貸して。 「そんなの、あったり前でしょ?これ以上何かあったら、私が徳井に何されるか分かんない」 言いながら、菜花が海月の手を握る。 「…海月があの時、ずっと手を握ってくれてたように、私も海月がツラい時は手を握っていてあげるから」
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

504人が本棚に入れています
本棚に追加