11.

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****** 「理紫、もう少しゆっくり…」 「……」 理紫に手を引かれて、速い足取りに転びそうになりながら、必死でついて行く。 「ねぇ、理紫ったら…」 もう1度名前を呼ぶと、何故か、理紫がピタリと足を止めた。 「きゃ…!」 海月は前につんのめって、理紫の腕に頭をぶつけてしまう。 「もうどうして、」 いきなり止まるの?…と全部聞けないうちに、理紫がポソリと呟く。 「やっぱり、我慢できない…」 「え…?」 クルリと振り向いて、いきなり片手で腰をさらわれた。 「今すぐ、キスさせて…?」 耳元に吐息で囁かれた甘やかな声は、耳の奥に響いて身体の中心に落ちる。
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