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「い…、今すぐっ…て…」
それだけで、力が入らなくなるのに、理紫は更に続ける。
「…他の男にキスされたって聞いて、本当は俺がどれだけ腹がたってるか分かってるの?」
「さ、理…」
「しかも、オガワって奴には、名前で呼ばせてるし?」
「それは…っ!私も何度も呼ばないでって頼んだもの!」
「…ふぅん」
「信じて…、ずっとやめてって言ってたの」
「どうして?」
覗きこんでくる瞳が陽光の下、光を含んで、より一層明るく蜂蜜色に輝くのを見て、海月は心臓をギュッと掴まれた感じがした。
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