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海月も振り向けば、丁度稜雅が走って来るところだった。
「あー…、もう何んですか?」
理紫が海月の手を取っているのとは反対の手で、髪をかきあげる。
「呼んでたの分かってただろう?早く止まれよ。吉村だって転びそうだったじゃないか…」
息を整える稜雅に、理紫は眉をひそめる。
「そんな露骨に嫌そうな顔するなよ。…お前は高校の時から、懐かなかったからなぁ」
「バレてましたか?」
即座に理紫が返すと、稜雅が「ハッキリ言うね」と苦笑いする。
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