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「…本当って?」
理紫が下を向いたまま、渡されたノートにサインをしながら言うと、女の子の声が大きくなる。
「だって、今っ! 《婚姻届》って!《奥さん》って! 」
「うん、それなら本当…」
サラサラと書いて、ノートを持ち主に手渡す。
「はい、次は? 」
「嘘……」
理紫は呆然とする彼女達を前に、表情を変えず、その端正な顔に微笑みを浮かべたまま言った。
「だって俺、今日その為に来たんだよね」
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